筆算電卓・筆算アプリの使い方|答え合わせに使う時のコツ

方眼ノートとタブレットが置かれた机と子どもの手元と、筆算電卓の使い方を紹介する記事タイトル

当サイトは文部科学省の学習指導要領や国立教育政策研究所の調査など公的機関の情報と、教材・サービスの公式サイトの公開情報をもとに編集部が独自に執筆しています。教え方や書き方は学校・教科書によって違うことがあるため、学校で習った方法も大切にしてください。記事内には広告を含む場合があります。

宿題の丸つけをしようとしたら、答えが手元にない。そんな時に「筆算をしてくれる電卓」を探した方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、筆算電卓や筆算アプリは「答え合わせ」「途中の確認」「解き方を見る」の3つの使い方に分けて、子どもが自分で解いた後に使えば、とても頼りになる道具です。

この記事では、使っていい場面と避けたい場面、割り算のあまりの確かめ方まで、例題つきで紹介します。

目次

筆算電卓は「答え合わせ・途中の確認・解き方を見る」で使い分ける

先に結論

筆算電卓は、使う順番が大切です。子どもが自分で最後まで解いてから、答え合わせ、途中の確認、解き方を見る、の順に使います。解く前に開くと、考える前に答えが目に入ってしまいます。

『電卓を使わせたら、自分で計算しなくなりそう』と心配な方もいますよね。

実は、使い方さえ決めておけば、筆算電卓はむしろ見直しの力を育てる道具になります。大事なのは、何のために開くのかをはっきりさせることです。

使い方すること使っていい場面避けたい場面
答え合わせ答えだけを見て、合っているか確かめる宿題や練習を全部解き終わった後1問解くごとに毎回のぞく
途中の確認途中の数を見て、どの段で違ったか探す答えが違った問題を直す時合っていた問題まで全部見る
解き方を見る筆算の形を最初から見て、やり方を思い出すやり方を忘れて手が止まった時見ながら写して、そのまま提出する
筆算電卓を答え合わせ・途中の確認・解き方を見るの3つの使い方に分けた図解

筆算電卓とは?ふつうの電卓とのちがい

この記事で筆算電卓と呼んでいるのは、答えだけでなく、筆算の形や途中の数まで表示してくれる計算機のことです。

ウェブ上で使える筆算電卓サイトや、スマホ・タブレットの筆算電卓アプリなど、いろいろな形があります。筆算計算機、筆算をする電卓、筆算機などと呼ばれることもあります。

ふつうの電卓筆算電卓・筆算アプリ
表示されるもの答えだけ答えと筆算の形、途中の数
割り算の答え小数で出ることが多いあまりの形で出せるものもある
向いている使い方答えが合っているかの確認どこで間違えたかの確認

ふつうの電卓でも答え合わせはできます。ただ、割り算では「あまり」ではなく小数で答えが出るので、少し読みかえが必要です。

『筆算してくれるサイト』は保護者の味方

丸つけのたびに自分で筆算をし直すのは、なかなか大変ですよね。

答えのついていないプリントや、子どもが自分で作った問題の丸つけには、筆算してくれるサイトがとても便利です。保護者が丸つけの時間を減らせれば、そのぶん、間違えた問題を一緒に見る時間がとれます。

答え合わせに使う時のコツ

先に結論

答え合わせでは、まず「答えだけ」を見ます。合っていれば次へ、違っていたらそこで初めて途中を見ます。最初から途中まで見てしまうと、自分で間違いを探す練習になりません。

ここでは、実際に筆算電卓で答え合わせをする流れを、例題で見ていきます。

筆算電卓で答え合わせをする手順
  1. 子どもが、全部の問題を自分の力で最後まで解く
  2. 保護者か子どもが、筆算電卓で答えだけを確かめる
  3. 合っている問題に丸をつける
  4. 違った問題は、まず子どもが自分で見直す
  5. それでも分からない時だけ、途中の数を表示して比べる

かけ算の答え合わせ 58×37

まずはかけ算の例です。子どもが解いたノートと、筆算電卓の表示を比べるイメージで見てください。

記号千の位百の位十の位一の位
かけられる数58
かける数×37
58×7406
58×3174
答え2146

1段目は 58×7=406、2段目は 58×3=174 を一つ左にずらして書きます。406 と 1740 を足して、答えは 58×37=2146 です。

答えが違っていた時は、1段目、2段目、最後の足し算のどこで違ったかを比べます。2段目を一つ左にずらし忘れると、答えがずっと小さくなってしまうんです。

引き算の答え合わせ 702−365

引き算は、繰り下がりが続く所で間違いやすい計算です。筆算電卓で答えが違った時は、まず0のある位を見てみてください。

記号百の位十の位一の位
直した数6912
上の数702
下の数−365
答え337

一の位は 2−5 ができないので、百の位から1を借りて十の位を10にし、そこから一の位に1を貸します。12−5=7、9−6=3、6−3=3 で、答えは 702−365=337 です。

十の位を9に直し忘れて、10−6=4 と計算してしまうのがよくあるパターンです。電卓の答えと十の位だけが違う時は、ここを見てみましょう。

割り算の筆算計算機であまりを確かめる 845÷6

次は割り算です。割り算の筆算計算機を使う時は、あまりの形で表示されるか、小数で表示されるかを先に見ておきましょう。

手順すること式ノートに書く数
1百の位に商をたてる8÷6=1 あまり2百の位の上に1
2かける・ひく1×6=6、8−6=28の下に6、その下に2
34をおろして商をたてる24÷6=4十の位の上に4
4かける・ひく4×6=24、24−24=024の下に24、その下に0
55をおろして商をたてる5÷6 は商がたたない一の位の上に0
6あまりを書く5が残るあまり5

答えは 845÷6=140 あまり5 です。確かめ算は 6×140+5=845 で、元の数に戻ります。

一の位に0を書き忘れて「14 あまり5」としてしまうのは、よくある間違いです。筆算電卓で途中の商を見ると、どの位で0を入れるのか確かめられます。

筆算電卓のあまりを、ふつうの電卓で確かめる方法

ふつうの電卓で 845÷6 を計算すると、140.8333… のように小数で出てきます。『あまりが出てこない!』と戸惑う方も多いはずです。

その時は、次の順番であまりを求められます。

小数の答えからあまりを出す手順
  1. 小数点より前の数を、商として読む(845÷6 なら 140)
  2. 商と割る数をかける(6×140=840)
  3. 割られる数から、その数を引く(845−840=5)
  4. 引いた数があまりになる

筆算電卓であまりを出したい時も、この方法を知っておくと安心です。あまりと確かめ算の考え方は、割り算の筆算のあまりと0の扱いでくわしく紹介しています。

途中の確認と「解き方を見る」使い方

先に結論

途中の確認は「どの段で違ったか」を見つけるため、解き方を見るのは「やり方を思い出すため」です。どちらも、見た後に画面を閉じて、もう一度自分で解き直すところまでをセットにします。

答えが違った時、すぐに正しい筆算を見せたくなりますよね。ただ、見た答えを写すだけでは、次に同じ問題が出た時にまた間違えてしまいます。

途中の確認で見るところ

途中の数を比べる時は、上から1段ずつ見ていくのがコツです。

途中の確認で見るところ
  • 最初の段の商やかけた数が、筆算電卓と同じか見る
  • ひき算をした後の数が合っているか確かめる
  • おろした数を、正しい位から持ってきたか見る
  • 商がたたない位に、0を書いているか確かめる
  • かけ算の2段目を、一つ左にずらしているか見る

違う段が見つかったら、その段から下だけを子どもに解き直してもらいます。全部をやり直すより、どこで間違えたかがはっきり残ります。

「ここまでは合ってるね。この段だけもう一回やってみようか」
「あ、ひき算をまちがえてた」

こんなふうに、合っている所を先に伝えてから直すと、子どもも落ちこみにくいです。

小数の筆算は小数点の位置を見る

小数の筆算で電卓と答えが合わない時は、数字の並びより先に、小数点の位置を見てみてください。

文部科学省の学習指導要領解説では、3.7+2.48 の筆算で、位ではなく数の右はしをそろえて計算する誤りが多いと書かれています。

一の位小数第一位小数第二位
繰り上がり1
37
+248
答え618

小数点をそろえて書くと、3.7 の小数第二位はあいている所になり、0と考えて計算します。

小数第二位は 0+8=8、小数第一位は 7+4=11 なので1を書いて一の位に繰り上げ、一の位は 3+2+1=6 です。答えは 3.7+2.48=6.18 になります。

電卓の答えと数字は似ているのに小数点の位置だけが違う時は、書く時の位のそろえ方を見直すと解決することが多いです。小数の筆算のやり方は小数の筆算のやり方で紹介しています。

解き方を見たら、閉じてもう一度

やり方を忘れて手が止まった時は、筆算の形を最初から表示して、解き方を見てもかまいません。

ただし、見ながら写すのではなく、一度見たら画面を閉じます。そして、数字を少し変えた問題を自分で解いてみてください。

よくある失敗
  • 解く前に筆算電卓を開いて、答えを見てから書いてしまう
  • 表示された筆算をそのまま写して、宿題を終わらせる
  • 合っていた問題まで途中を全部見て、時間がかかりすぎる

筆算アプリ・筆算サイトの選び方

先に結論

筆算アプリや筆算サイトは、「解いてくれるもの」と「解かせてくれるもの」の2種類に分けて選びます。丸つけ用には前者、練習用には後者が向いています。

筆算アプリには、無料で使えるものもたくさんあります。『どれを選べばいいか分からない』という方も多いですよね。

まずは、何に使いたいかで2つに分けてみてください。

解いてくれるもの解かせてくれるもの
主な呼び方筆算電卓・筆算サイト筆算練習アプリ・筆算ゲーム
できること問題を入れると、筆算の形と答えが出る問題が出て、子どもが自分で答えを入れる
向いている使い方保護者の丸つけや、途中の確認毎日の練習や、楽しく続けたい時
気をつけたい所子どもだけで使うと、答えを見るだけになりやすい画面の上で解くので、ノートに書く練習は別に必要

選ぶ時に見たいポイント

筆算電卓を無料で使う時も、筆算アプリを無料で入れる時も、次の点を見ておくと安心です。

筆算アプリ・筆算サイトを選ぶ時のチェック
  • 途中の数や筆算の形まで表示されるか
  • 割り算の筆算電卓なら、あまりの形で表示できるか
  • 学校で習う書き方と、大きく違う形になっていないか
  • 子どもが使う時に、ほかの画面へ移りにくいつくりか
  • 使う時間を、家のルールで決められるか

表示される筆算の形が、学校の書き方と少し違うこともあります。その時は、学校で習った書き方に合わせて、ノートに書くようにしてください。

学年に合わせて使い方を変える

筆算電卓の出番は、習っている筆算によって少しずつ変わります。学習指導要領(平成29年告示)では、足し算・引き算の筆算は2年生、かけ算の筆算は3年生、わり算の筆算は4年生で学びます。教科書によって前後することがあります。

習っている筆算筆算電卓の使い方の目安
足し算・引き算(2年生から)保護者の丸つけ用に。子どもは自分の指で位を確かめる
かけ算(3年生)答えが違った時に、1段目と2段目のどちらで違ったかを見る
わり算(4年生)途中の商とあまりを比べて、0の書き忘れを見つける

学年が低いうちは、子どもに画面を渡すより、保護者が丸つけに使うほうが合っていることが多いです。

筆算ゲームや練習アプリはどう使う?

筆算ゲームや筆算練習アプリは、くり返しの練習を楽しく続けたい時に向いています。

ただ、画面の上で数字を入れるだけだと、位をそろえて書く練習にはなりません。ゲームで練習した日も、何問かはノートに書いて解いてみましょう。

練習の道具向いていることあわせてやりたいこと
筆算ゲームくり返しの計算を楽しく続けるノートに数問書いて位をそろえる
筆算練習アプリ1問ずつ答えを確かめながら進める間違えた問題を紙で解き直す
問題つきのプリント学校と同じ形で書く練習筆算電卓で丸つけをする

プリントでの練習の進め方は、筆算プリント・問題の選び方で紹介しています。

よくある相談:筆算と電卓で答えが違うのはなぜ?

筆算と電卓で割り算の答えが違って見える理由を整理した図解

筆算と電卓の答えが合わない、という相談はとても多いです。よく見かける3つの相談に答えますね。

よくある相談答えのポイント
割り算の答えが筆算と電卓で違う筆算は「あまり」、電卓は「小数」で出している
「7あまり2」を「7.2」と書いて、電卓と合わないあまりを小数点のあとに書くのは間違い
電卓だと 9999.9999 のようになる電卓が途中で桁を切っているため

割り算の答えが筆算と電卓で違う

例えば 190÷40 は、筆算では「4 あまり 30」、電卓では「4.75」と出ます。

どちらも間違いではありません。筆算は割り切れない分をあまりとして残し、電卓はあまりを小数にして割り続けているんです。

確かめるには、先ほどの手順を使います。40×4=160、190−160=30 で、あまりは30です。

「7あまり2」を「7.2」と書いてしまう

37÷5 を筆算で解くと、7 あまり2 になります。これを「7.2」と書いて、電卓の「7.4」と合わないと悩む相談もあります。

ここが大事なところです。あまりの2は、小数点のあとの数ではないんです。

あまりの2を5で割ると、2÷5=0.4 になります。だから、37÷5 を小数で表すと 7.4 です。

『あまりと小数って、同じじゃないの?』と思った時は、「あまりは、まだ割っていない残りの数」と伝えてみてください。

電卓だと 9999.9999 のようになる

400000÷10÷12×3 を電卓で順に計算すると、9999.9999 のように出ることがあります。

途中の 40000÷12 が割り切れず、電卓は表示できる桁で数を切ってから3をかけるため、少しだけずれてしまうんです。

順番を変えて 400000÷10=40000、40000×3=120000、120000÷12=10000 と計算すると、10000 とぴったり出ます。

補足

割り算をかけ算より先にすると、割り切れない数が途中に出ることがあります。かけ算を先にするのも、電卓を使う時のちょっとしたコツです。

電卓に頼りすぎないために、家でできること

先に結論

筆算電卓は丸つけと見直しの道具で、計算の練習そのものではありません。「自分で解く時間」と「電卓で確かめる時間」を分けておくと、頼りすぎを防げます。

『気づいたら、子どもが電卓で答えを出してから書いていた』ということも、ありえますよね。

そうならないように、使うルールを家族で決めておくと安心です。

家での使い方ルールの例
  • 解き終わるまで、筆算電卓は開かない
  • 答え合わせは、保護者と一緒にする
  • 違った問題は、自分で1回見直してから途中を見る
  • 解き方を見た問題は、数字を変えてもう1問解く

計算ミスがなかなか減らない時は、筆算が苦手な子のつまずきと計算ミスを減らすコツもあわせて読んでみてください。

使ってよい時を子どもと話しておく

ルールは、保護者が一方的に決めるより、子どもと話して決めるほうが守りやすくなります。

「電卓は、全部解き終わってから使うことにしようか」
「じゃあ、終わったら自分で答え合わせしてもいい?」

こんなやり取りで、子どもが自分で丸つけをする役を持つと、見直しにも前向きになりやすいです。

解き方そのものを学び直したい時

筆算電卓で途中を見ても、なぜそうなるのかが分からない。そんな時は、やり方を説明してくれる教材で学び直すのもひとつの方法です。

すらら(株式会社すららネット)は、学年にとらわれない無学年方式のオンライン教材です。公式サイトでは、キャラクターによる対話型のレクチャーや、1人でも進められるAI搭載型ドリルがあると案内されています。

パソコンやタブレットで学習でき、無料体験ではレクチャーのパートをためせます。合うかどうか、体験で確かめてみてください。

家庭学習教材

筆算でつまずく所を、アニメの授業で見直してみる

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(すららの公式サイトに移動します。最新の内容は公式サイトで確認してください)

ほかの家庭学習教材とのちがいは、筆算を家庭学習教材で練習するならでまとめています。

よくある質問

筆算電卓は無料で使えますか?

ウェブ上の筆算電卓サイトや筆算アプリには、無料で使えるものもあります。子どもが使う場合は、ほかの画面に移りにくいか、使う時間を決められるかも見ておくと安心です。

割り算の筆算計算機で、あまりを出すにはどうすればいいですか?

あまりの形で表示できるものなら、その表示を使います。小数で出た時は、小数点より前の数を商とし、割られる数から「商×割る数」を引くとあまりが出ます。

筆算アプリと筆算ゲームはどう違いますか?

筆算アプリには、問題を入れると解いてくれるものと、問題を出して子どもに解かせるものがあります。筆算ゲームは後者で、くり返しの練習を楽しく続けたい時に向いています。

筆算電卓の答えと、学校で習った筆算の形が違います。

筆算電卓やアプリによって、繰り上がりの数の書き場所や、かけ算の0の書き方などが違うことがあります。答えが同じなら、ノートには学校で習った書き方で書くようにしてください。

子どもに筆算電卓を使わせてもいいですか?

自分で解き終わった後の答え合わせや見直しに使うなら、役に立ちます。解く前に開かない、違った問題は自分で見直してから途中を見る、などのルールを決めておくと安心です。

まとめ

この記事の要点
  • 筆算電卓は「答え合わせ・途中の確認・解き方を見る」の3つで使い分ける
  • 子どもが自分で解き終わってから使い、解く前には開かない
  • 割り算で小数が出たら、商×割る数を引いてあまりを確かめる
  • 筆算と電卓の答えの違いは、あまりと小数の表し方の違い
  • 練習には、解かせてくれるアプリとノートに書く練習を組み合わせる
筆算ドットコム

筆算ドットコム 編集部

足し算・引き算・掛け算・割り算・小数の筆算のやり方を、学年ごとのつまずきや家庭での教え方、練習の方法までまとめている算数の情報サイトです。 公式サイト

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