小数の筆算のやり方|足し算・引き算・かけ算の小数点の位置

方眼ノートと鉛筆が置かれた机と、小数の筆算のやり方を紹介する記事タイトル

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小数の筆算の宿題で、答えの数字は合っているのに小数点の位置でバツになった。『足し算の時はそろえたのに、かけ算は違うの?』と、家で説明に困った方も多いはずです。

結論から言うと、小数の筆算は「どこをそろえて書くか」が、足し算・引き算とかけ算で違います。足し算・引き算は小数点をそろえて、かけ算は右端をそろえて最後に小数点を打ちます。

この記事では、その違いを例題で解きながら、小数点の打ち方と0の消し方まで見ていきます。

目次

小数の筆算は「そろえる場所」が計算によって違う

先に結論

足し算・引き算は、小数点の位置をそろえて書きます。かけ算は、小数点を気にせず右端をそろえて書き、整数と同じように計算してから、最後に小数点を打ちます。

『どっちも同じ小数なのに、なんで書き方が違うの?』と思いますよね。

実は、ここが小数の筆算でいちばん混乱しやすいところなんです。

足し算・引き算は、同じ位どうしをたしたりひいたりします。だから、位の目印になる小数点をそろえるんです。

かけ算は、いったん小数点がないものとして計算します。そのあとで、小数点の位置を数えて決めます。

計算書く時にそろえる場所答えの小数点例
足し算小数点そろえた小数点をそのまま下におろす3.7+2.48=6.18
引き算小数点そろえた小数点をそのまま下におろす5.1−2.37=2.73
かけ算右端かけられる数とかける数の小数点の右のけた数をたして打つ1.4×0.8=1.12

この表を1枚、ノートの最初に書いておくと、迷った時にすぐ見返せます。

小数の筆算で、足し算・引き算は小数点をそろえ、かけ算は右端をそろえることを比べた図解
補足

小数の割り算の筆算は、割る数を整数にしてから計算するので、また少し考え方が変わります。詳しくは小数の割り算の筆算|小数点を移す理由とあまりの小数点で紹介しています。

小数の足し算の筆算は小数点をそろえる

小数の筆算の足し算から見ていきます。

小数の筆算の仕方は、整数の足し算とほとんど同じです。違うのは、書き始めの「そろえ方」だけなんです。

小数の足し算の筆算のやり方
  1. 2つの数の小数点が、たてにまっすぐ並ぶように書く
  2. けたが足りないところは0があると考える
  3. 右の位から、整数と同じように計算する
  4. 答えの小数点を、上の小数点のまっすぐ下に打つ
  5. 答えの右端の0は、消してよいか確かめる

3.7+2.48 を解いてみよう

一の位小数点1/10の位1/100の位
繰り上がり1
3.7(0)
+2.48
答え6.18

1/100の位は、3.7には数がないので0と考えて、0+8=8 です。

1/10の位は 7+4=11 なので、1を書いて一の位に1を繰り上げます。

一の位は 3+2+1=6 です。答えは6.18になります。

右端をそろえるとどうなる?

この3.7+2.48 は、学習指導要領の解説でも取り上げられている例です。

解説では「位を揃えるのではなく,末尾を揃えて計算する誤答が多くみられる」と書かれています(小学校学習指導要領 平成29年告示 解説 算数編)。

右端をそろえて書くと、3.7の7が1/100の位に来てしまいます。0.37+2.48 を計算したことになって、2.85というまちがった答えになるんです。

よくある失敗
  • 足し算なのに、かけ算と同じように右端をそろえてしまう
  • 答えの小数点を打ち忘れる
  • けたの少ない数の空いたところを、計算に入れ忘れる

3年生の範囲は1/10の位まで

小数の筆算は3年生から始まります。3年生で習うのは、1/10の位までの小数の足し算と引き算です。

例えば 2.6+1.8 です。

一の位小数点1/10の位
繰り上がり1
2.6
+1.8
答え4.4

6+8=14 なので、4を書いて1を繰り上げます。一の位は 2+1+1=4 で、答えは4.4です。

整数の繰り上がりと同じ考え方ですよね。繰り上がりの書き方は足し算の筆算のやり方|繰り上がりの書き方と2年生のつまずきで詳しく紹介しています。

けたの数がちがう小数をたす時

12.5+0.86 のように、整数の部分も小数の部分もけたがそろっていない問題もあります。

『どこから書き始めればいいの?』と手が止まりやすいですよね。

こんな時も、まず小数点の位置を決めて、その上下に数をならべるのがコツです。

十の位一の位小数点1/10の位1/100の位
繰り上がり1
12.5(0)
+0.86
答え13.36

1/100の位は 0+6=6、1/10の位は 5+8=13 なので3を書いて1を繰り上げます。

一の位は 2+0+1=3、十の位は1で、答えは13.36です。

方眼ノートを使うと、1マスに1つずつ数を書けるので、小数点の位置がずれにくくなります。マス目の使い方は筆算ノートの選び方と書き方で紹介しています。

答えの右端の0はどうする?

例えば 1.25+2.75 は、計算すると4.00になります。

小数点より右の、右端にある0は、数の大きさを変えないので消してかまいません。答えは4です。

小数の筆算の0を消す時は、消しゴムで消す方法と、斜めの線を引く方法があります。どちらにするかは、学校で習った書き方に合わせてください。

小数の引き算の筆算も小数点をそろえる

小数の引き算も、足し算と同じく小数点をそろえて書きます。

『上の数のけたが足りない時はどうするの?』という疑問が、いちばん多いところです。

ここが大事なところです

けたが足りないところには0があると考えて、0を書き足してから計算します。0を書くと、どこから繰り下げればいいかが見えやすくなります。

5.1−2.37 を解いてみよう

5.1には1/100の位がないので、5.10 と考えます。

一の位小数点1/10の位1/100の位
繰り下がり後41010
5.1(0)
−2.37
答え2.73

1/100の位は 0−7 ができないので、1/10の位から1を借ります。1/10の位は0になり、1/100の位は10になって、10−7=3 です。

1/10の位は 0−3 ができないので、一の位から1を借ります。一の位は4になり、1/10の位は10になって、10−3=7 です。

一の位は 4−2=2 です。答えは2.73になります。

整数から小数をひく時

4−1.25 のように、上の数が整数の時もあります。

この時は、4を4.00と考えて書きます。

4.00−1.25=2.75 です。

書き方考え方
4 を 4.00 と書く小数点の右に0が2つあると考える
1.25 を下に書く小数点をそろえる
右の位から計算する0から借りる時は、となりの位から順に借りる

0から借りる繰り下がりは、引き算の筆算のやり方|繰り下がりと0から借りる時で詳しく紹介しています。

引き算の前のチェック
  • 小数点がたてにそろっているか
  • 上の数のけたが足りないところに0を書いたか
  • 繰り下がりで借りた位の数を、1小さくしたか

小数のかけ算の筆算は右をそろえて最後に点を打つ

ここからは、掛け算の筆算の小数点の打ち方です。

『足し算と同じように小数点をそろえたら、答えがおかしくなった』という声がとても多いんです。

先に結論

かけ算の筆算は、小数点を気にせず右端をそろえて書きます。整数のかけ算として計算したあと、かけられる数とかける数の「小数点の右のけた数」をたして、答えの右からその数だけ数えたところに点を打ちます。

4年生:小数×整数の筆算

4年生では、かける数が整数の、小数のかけ算を習います。

例えば 2.3×4 です。

手順すること式ノートに書く数
1右をそろえて書く2.3の3と、4をたてにそろえる2.3 と 4
2小数点がないものとして計算23×4=9292
3小数点の右のけた数を数える2.3は1けた、4は0けた合わせて1けた
4右から1けたのところに点を打つ92 の右から1けた9.2

答えは9.2です。

もう1つ、1.25×6 を見てみます。125×6=750 で、小数点の右は2けたなので7.50です。右端の0を消して、答えは7.5になります。

5年生:小数×小数の筆算

小数のかけ算の筆算は、5年生でかける数も小数になります。

1.4×0.8 を解いてみましょう。

手順すること式ノートに書く数
1右をそろえて書く1.4の4と、0.8の8をそろえる1.4 と 0.8
2小数点がないものとして計算14×8=112112
3小数点の右のけた数を数える1.4は1けた、0.8は1けた合わせて2けた
4右から2けたのところに点を打つ112 の右から2けた1.12

答えは1.12です。

1より小さい0.8をかけたので、答えは1.4より小さくなりますよね。答えの大きさをざっくり見ると、点の位置のまちがいに気づきやすくなります。

小数のかけ算の筆算で、右をそろえて計算し、最後に小数点の右のけた数を数えて点を打つ手順の図解

2けたどうしの小数のかけ算

2.6×3.5 のように、どちらも2けたの時も考え方は同じです。

まず 26×35 を、整数のかけ算の筆算で計算します。

百の列十の列一の列
26
×35
26×5130
26×378
答え910

26×5=130、26×3=78 を1つ左にずらして書き、たすと910です。

小数点の右のけた数は、2.6が1けた、3.5が1けたで、合わせて2けたです。910の右から2けたのところに点を打つと9.10になります。

右端の0を消して、答えは9.1です。

なぜ最後に点を打てばいいの?

これは、かける数を10倍して計算し、あとで10でわる、という考え方です。

学習指導要領の解説には、120×2.5 を 120×25 として計算し、10でわる例がのっています。

この考えは「筆算形式での小数点の移動にもつながる考え方」と書かれています(小学校学習指導要領 平成29年告示 解説 算数編)。

120×25=3000 で、それを10でわると300です。だから、120×2.5=300 になるんです。

計算整数にするには計算した答え元に戻すには
1.4×0.8両方を10倍して 14×8112100でわって 1.12
2.3×42.3を10倍して 23×49210でわって 9.2
120×2.52.5を10倍して 120×25300010でわって 300

小数点の右のけた数を数えるのは、この「何倍したか」を数えているのと同じことなんです。

「なんで最後に点を打つだけでいいの?」
「最初に10倍したから、最後に10でわって元に戻してるんだよ」

子どもに聞かれたら、こんなふうに返してみてください。

整数×小数は「240の0」と「0.125の5」をそろえる

240×0.125 のように、整数に小数をかける時も、右端をそろえて書きます。

つまり、240の0と、0.125の5をたてにそろえます。

手順すること式ノートに書く数
1右をそろえて書く240の0と、0.125の5をそろえる240 と 0.125
2小数点がないものとして計算240×125=3000030000
3小数点の右のけた数を数える240は0けた、0.125は3けた合わせて3けた
4右から3けたのところに点を打つ30000 の右から3けた30.000
5右端の0を消す小数点より右の0を消す30

答えは30です。

0.125は1より小さいので、答えは240より小さくなります。30なら、大きさの感じも合っていますよね。

0を書き足す時と、0を消す時

0.25×0.4 は、25×4=100 です。

小数点の右のけた数は2けたと1けたで、合わせて3けたです。100は3けたしかないので、左に0を書き足して0.100とします。

右端の0を消すと、答えは0.1です。

よくある失敗
  • かけ算なのに、足し算と同じように小数点をそろえて書く
  • 小数点の右のけた数を、片方の数だけで数えてしまう
  • 先に右端の0を消してから小数点を打ち、位がずれてしまう

最後のまちがいは見落としやすいので、気をつけてみてください。

小数点を打ってから、右端の0を消す。この順番を守ると、位がずれにくくなります。

整数のかけ算の筆算に不安がある時は、掛け算の筆算のやり方|3年生で習う2桁×1桁からから見直すのがおすすめです。

小数の筆算は何年生で習う?3年生から5年生の流れ

小数の筆算は、学年ごとに少しずつ範囲が広がります。

学習指導要領(平成29年告示)では、次のような流れになっています。

学年学習指導要領で習うことこの記事の例
3年生1/10の位までの小数の足し算・引き算2.6+1.8=4.4
4年生1/100の位までの小数などの足し算・引き算、かける数・わる数が整数の小数のかけ算・割り算3.7+2.48=6.18、2.3×4=9.2
5年生かける数・わる数が小数のかけ算・割り算1.4×0.8=1.12

小数の筆算の3年生の範囲は、1/10の位までの足し算と引き算です。

小数の筆算の4年生では、1/100の位までに広がり、小数×整数のかけ算も入ってきます。

小数のかけ算の筆算は5年生で、かける数も小数になります。教科書によって扱う時期が前後することがあるので、学校の進み方に合わせて読んでみてください。

今どの学年の内容でつまずいている?
  • 1/10の位の足し算・引き算で迷うなら、3年生の内容から
  • 1/100の位や、けたのちがう数の計算で迷うなら、4年生の内容から
  • 小数×整数で点の位置を迷うなら、4年生のかけ算から
  • 小数×小数で点の位置を迷うなら、5年生の内容から
3年生から5年生までに習う小数の筆算の範囲を学年順に並べた図解

筆算を習う学年の全体の流れは、筆算は何年生で習う?足し算から小数まで学年別の流れにまとめています。

小数でつまずいた時は、前の学年の内容に一度戻ると、すんなり進めることも多いです。家で練習を続けるなら、学年にしばられずにさかのぼって学べる教材を使うのも1つの方法です。

家庭学習教材

筆算でつまずく所を、アニメの授業で見直してみる

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よくある相談:小数点の筆算で迷う声

ここでは、ネットの相談サイトに寄せられている小数点の筆算にまつわる声から、よく見られるものを要約して紹介します。

相談1 小数点以下の0は、消しゴムで消す?斜線で消す?

小数の計算の筆算で、小数点以下の0を消す時に、消しゴムで消すのか、斜線を引くのか、どちらが正しいのかという相談です。

右上からの線と左上からの線の使い分けを気にする声もありました。

どちらのやり方でも、数の大きさは変わりません。

回答のポイント

0の消し方は、学校や先生によって指導が違うことがあります。家では、学校のノートや宿題の見本に合わせるのがいちばん安心です。斜線で消すと、消す前の数があとから見返せるという良さがあります。

相談2 小数の引き算で、0からひけない時はどうする?

5.100のように0が並ぶ数からひく、小数の引き算のやり方が分からないという相談です。0から1はひけないけれど、どこから借りればいいのか迷っている様子でした。

0からひけない時は、となりの位から順に1を借ります。上の数のけたが足りない時も、0を書き足してけたをそろえてから計算します。

『0を書いたら、数が変わっちゃうんじゃない?』と心配になりますよね。

でも、5.1と5.100は同じ大きさなんです。0を書き足しても、数は変わりません。

上の数書き足したあと大きさ
5.15.10同じ
5.15.100同じ
44.00同じ

相談3 整数×小数の筆算のやり方を忘れてしまった

整数×小数の筆算のやり方を忘れてしまい、教えてほしいという相談です。

整数×小数も、右端をそろえて書き、整数どうしとして計算してから、小数点を打ちます。

例えば 250×1.2 なら、250×12=3000 です。小数点の右のけた数は1けたなので300.0になり、右端の0を消して300です。

「250の0と、1.2の2をそろえるの?」
「そう、右の端どうしをそろえればいいよ」

こんなふうに、右端をそろえることだけ思い出せれば、あとは整数のかけ算と同じです。

よくある質問

小数の筆算で、小数点はどこにそろえればいいですか?

足し算と引き算は、小数点の位置をたてにそろえます。かけ算は小数点を気にせず右端をそろえて書き、計算したあとで小数点を打ちます。

掛け算の筆算で、小数点の位置はどうやって決めますか?

かけられる数とかける数の、小数点の右にあるけた数をたします。その数だけ、答えの右から数えたところに小数点を打ちます。

答えの右端の0は、いつ消せばいいですか?

小数点を打ったあとに消します。先に0を消してしまうと、小数点の位置がずれてしまうことがあります。

小数のかけ算の筆算は何年生で習いますか?

学習指導要領(平成29年告示)では、小数×整数は4年生、かける数が小数のかけ算は5年生の内容です。教科書によって扱う時期が前後することがあります。

まとめ

小数の筆算は、どこをそろえるかを先に決めるのがコツです。

足し算と引き算は小数点をそろえて、答えの点はそのまま下におろします。かけ算は右端をそろえて計算し、小数点の右のけた数を数えて最後に点を打ちます。

筆算の意味や基本の流れは、筆算とは?意味・読み方とやり方の基本で確認できます。

この記事の要点
  • 足し算・引き算は小数点をそろえ、答えの点はそのまま下におろす
  • けたが足りないところは0があると考えて書き足す
  • かけ算は右端をそろえ、整数として計算してから点を打つ
  • 点の位置は、2つの数の小数点の右のけた数をたして決める
  • 右端の0は、小数点を打ったあとに消す
筆算ドットコム

筆算ドットコム 編集部

足し算・引き算・掛け算・割り算・小数の筆算のやり方を、学年ごとのつまずきや家庭での教え方、練習の方法までまとめている算数の情報サイトです。 公式サイト

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