筆算に定規を使うのはなぜ?線を引く理由と使い方

方眼ノートの上で短い定規を押さえる子どもの手元と、筆算に定規を使う理由を紹介する記事タイトル

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宿題の筆算を見ていたら、「線は定規で引きましょう」と先生のコメントがついていた。『計算が合っていれば、線なんて手で引いてもいいのでは?』と思った方もいるのではないでしょうか。

結論から言うと、筆算に定規を使うのは、線で位や計算の区切りをはっきりさせて、読み間違いや位のずれを防ぐためです。

この記事では、線の役わりを「答えの線」と「区切りの線」に分けて、定規を使う場面とフリーハンドでいい場面を紹介します。

目次

筆算に定規を使うのはなぜ?線を引く理由

先に結論

筆算の線は、問題と答え、途中の計算どうしを分ける「しきり」です。しきりがまっすぐだと、数字がどの段のものか迷わず読めます。定規はそのしきりをまっすぐ引くための道具なんです。

『線がちょっと曲がっただけで、そこまで言わなくても』と感じる方も多いですよね。

ただ、筆算は数字を縦にそろえて計算するものです。線が斜めになったり短すぎたりすると、答えをどの列に書けばいいか分かりにくくなります。

筆算定規を使う理由としてよく言われるものを、表にしてみました。

理由防げること
線がまっすぐになる答えの数字が斜めに書かれて、位がずれる
線の長さがそろう一番左の位の答えを書く場所がなくなる
段の区切りが分かる途中の計算と答えを読み間違える
書くリズムができる急いで書いて数字がくずれる

つまり、定規は「きれいに見せるため」だけでなく、計算ミスを減らすための道具でもあるんです。

線を引くと、子ども自身が読みやすくなる

筆算で間違える時、計算そのものより、自分の書いた数字を読み違えていることがよくあります。

例えば、かけ算の筆算で途中の答えと最後の答えの境目があいまいだと、足す数を1段まちがえてしまうことも。線がはっきりしていれば、「ここから下が答え」とすぐ分かります。

「この線の下が、最後の答えを書く所だね」
「線があると、どこに書けばいいか迷わないね」

こんなふうに、線の役わりを一度言葉にしておくと、定規を使う意味が子どもにも伝わりやすくなります。

定規を使うかどうかは学校の方針に合わせる

定規を使うかどうか、どのくらい厳しく見るかは、学校や先生によって違います。

学校で定規を使うように言われていれば、家でもそれに合わせてください。家と学校でやり方が違うと、子どもが『どっちが正しいの?』と迷ってしまいます。

線は「答えの線」と「区切りの線」に分けて考える

先に結論

筆算の線は2種類に分けると分かりやすくなります。問題と答えを分ける「答えの線」と、途中の計算どうしを分ける「区切りの線」です。答えの線ほど、まっすぐ引く意味が大きくなります。

筆算の線に、決まった名前があるわけではありません。この記事では分かりやすく、2つの呼び方で説明しますね。

線の種類どこに引くか定規を使うとよい場面フリーハンドでもいい場面
答えの線足し算・引き算・かけ算の、問題と答えの間習い始めのころ、位がずれやすい時ノートのマス目にそって引ける時
区切りの線(かけ算)かけ算の途中の答えと、最後の答えの間途中の答えが2段以上になる時2桁×1桁のように段が1つの時
区切りの線(わり算)わり算で、かけた数を引く時のひき算の下下へ何段も続く長い計算段が少なく、マスが広い時
わり算の上の線わり算の、商を書く所と割られる数の間商の位をそろえたい時筆算の形に慣れてきた時
斜線使った繰り上がりの数などにつける印使わなくてよいいつも手で小さく引けば十分
筆算の線を答えの線と区切りの線に分けて、定規を使う場面を整理した図解

かけ算の筆算で見る2本の線 37×24

かけ算の筆算は、線が2本出てくる代表的な計算です。

記号百の位十の位一の位
かけられる数37
かける数×24
答えの線のあと 37×4148
37×274
区切りの線のあと 答え888

1本目の線の下に、37×4=148 を書きます。次に 37×2=74 を、一つ左にずらして書きます。

2本目の線は、ここまでの途中の答えと、最後の答えを分ける区切りです。148 と 740 を足して、答えは 37×24=888 になります。

2本目の線が短かったり曲がっていたりすると、74 を一の位から書いてしまうミスが起きやすくなります。ここが定規の出番です。

わり算の筆算で見る区切りの線 96÷4

わり算の筆算では、「たてる・かける・ひく・おろす」をくり返すたびに、区切りの線を引きます。

手順すること式線を引く所
1十の位に商をたてる9÷4=2 あまり1なし
2かける・ひく2×4=8、9−8=18の下に区切りの線
3一の位の6をおろす1と6で16なし
4一の位に商をたてる16÷4=4なし
5かける・ひく4×4=16、16−16=016の下に区切りの線

答えは 96÷4=24 です。確かめ算は 4×24=96 で、元の数に戻ります。

わり算は下へ何段も続くので、区切りの線が多くなります。割り算の筆算で定規を使うと、線がそろって、どの段の数を引けばいいかが見やすくなりますよ。わり算の手順そのものは割り算の筆算のやり方でくわしく紹介しています。

定規がいる場面・いらない場面

定規を使うとよい場面
  • 習い始めで、線がまだ曲がりやすい
  • かけ算やわり算で、線が何本も出てくる
  • 白い紙やプリントなど、マス目がない所に書く
フリーハンドでもいい場面
  • 繰り上がりの数につける小さな斜線
  • 方眼ノートのマスの線にそって引ける時
  • 学校から、手で引いてよいと言われている時

筆算に定規はいつから使う?筆算用定規の選び方

先に結論

定規を使い始める時期に、全国で決まった学年があるわけではありません。筆算を習い始めた時に、学校から使うように言われたら、そのタイミングで用意すれば大丈夫です。

『筆算の定規って、いつから必要なの?』と気になる方もいるはずです。

学習指導要領(平成29年告示)では、足し算・引き算の筆算の仕方を学ぶのは2年生です。筆算の線を引き始めるのも、多くはこのころからになります。

ただ、定規を使うかどうかは学校の方針によるので、学校からのお知らせや持ち物の案内を見てみてください。学年ごとに習う筆算は筆算は何年生で習う?にまとめています。

筆算用定規はどう選ぶ?

筆算用定規として、特別なものを買う必要はありません。筆箱に入る短い定規やものさしで十分です。

見る所選び方のめやす
長さ筆箱に入る短いもの。ノートの1問分の幅が引ければよい
素材下の数字が透けて見える透明なものが使いやすい
目もり筆算では使わないので、見やすさを優先してよい
すべりにくさ裏に滑り止めがあると、低学年でもずれにくい

筆算ものさしと呼ばれることもありますが、ふだん使っている定規やものさしと同じものと考えてよいです。

長い定規しか家にない時は、まず手元にあるもので始めてみてください。使ってみて、ノートの上で邪魔になるようなら、短いものに替えれば十分です。

よくある失敗
  • 長い定規がノートからはみ出して、腕や筆箱に当たってずれる
  • 色つきの定規で、下の数字が見えずに線を引く場所をまちがえる
  • 定規の角で、ノートのマスの線と違う所に線を引いてしまう

定規で線をまっすぐ引くコツ

『定規を使っているのに、線がずれちゃう』という子もいます。引き方のコツを、子どもにも分かる言葉で伝えてみてください。

定規で線を引く手順
  1. 書きたい場所の少し下に、定規をまっすぐ置く
  2. 定規の真ん中を、反対の手の指を広げてしっかり押さえる
  3. 鉛筆を定規の側面にぴったりつける
  4. 左から右へ、ゆっくり1回で引く
  5. 引き終わるまで、定規から手をはなさない
定規で筆算の線をまっすぐ引く手順を示した図解

「指でぎゅっと押さえてから引いてみようか」
「あ、今度はずれなかった」

こんなふうに、1か所だけ直すと上手くいきやすいです。

よくある相談:筆算の線と定規のQ&A

筆算の線と定規については、保護者からの相談がとても多いテーマです。よく見かける3つの相談に、編集部の考えをお伝えします。

よくある相談答えのポイント
定規で書かないと×になるのはなぜ?学校の決まりの理由を、先生に聞いてみる
手書きのほうがいいと思うが、先生は定規と言う家では学校に合わせ、迷いを子どもに見せない
線を定規で引くことが一番大事と言われ、違和感がある線の役わりを知ると、言われた理由が見えてくる

定規で線を引かないと×になるのはなぜ?

小学校で、筆算の線を定規で書かないと×や減点になったという相談は、よく見かけます。

どう評価するかは学校や先生の判断なので、この記事で「こうなっている」とは言えません。理由が気になる時は、連絡帳などで先生に聞いてみるのがいちばん確かです。

その時は、責めるような書き方ではなく、「家でも同じように声をかけたいので、理由を教えてください」と聞くと、話が進みやすくなります。

手で引くほうがいいと思うけれど、先生は定規と言う

『手で引くほうが早いし、自分で書けたほうがいいのでは』と思う保護者の方もいますよね。

その気持ちは自然です。ただ、子どもの前で「先生の言うことは気にしなくていい」と言ってしまうと、子どもが学校で困ってしまいます。

家でも学校のやり方に合わせ、手で引く練習をしたい時は、学校のルールとぶつからない自由帳などで楽しむのがおすすめです。

線を定規で引くのが一番大事と言われ、違和感がある

かけ算の筆算で、最後に引く線を定規で引くことを強く言われ、違和感を持ったという相談もあります。

先ほどのかけ算の例のように、最後の線は途中の答えと最後の答えを分ける大事な区切りです。ここがあいまいだと、足す段をまちがえやすくなります。

先生が強く言うのは、この区切りのミスを防ぎたいから、ということも考えられます。

補足

線の引き方より計算のやり方が気になる時は、筆算が苦手な子のつまずきと計算ミスを減らすコツもあわせて読んでみてください。

定規を面倒がる時の声かけと、家での練習

先に結論

定規を面倒がるのは、線を引くたびに手が止まって、計算のリズムがくずれるからです。持ち方を決めて、ノートのそばに定規を置いておくだけでも、ぐっと楽になります。

『定規を出すのが面倒で、つい手で引いちゃう』という子は少なくありません。

責める前に、面倒になる理由を一緒に探してみてください。

定規を面倒がる時に見直したいこと
  • 定規が筆箱の奥に入っていて、取り出しにくくないか
  • 長すぎる定規を使っていて、ノートの上で邪魔になっていないか
  • 線を引く場所がせまく、定規をうまく置けていないか
  • 1問ごとに線の場所を探して、手が止まっていないか

ノートのマス目の大きさや余白も、線の引きやすさに関係します。ノートの選び方は筆算ノートの選び方と書き方で紹介しています。

家での練習を続けるなら

定規に慣れてくると、筆算の形も安定してきます。あとは、毎日少しずつ練習を続けられるかどうかです。

家での練習の方法には、紙のプリントのほか、パソコンやタブレットで学べるオンライン教材もあります。すらら(株式会社すららネット)は、学年にとらわれない無学年方式のオンライン教材で、パソコンやタブレットで学習できると公式サイトで案内されています。

筆算のやり方を少し前の学年からやり直したい時に、合うかどうか無料体験で確かめてみるのもひとつの方法です。

家庭学習教材

筆算でつまずく所を、アニメの授業で見直してみる

すららは、学年にとらわれずにさかのぼって学べる無学年式のオンライン教材です。キャラクターとの対話形式のレクチャーとAI搭載のドリルで、パソコンやタブレットから一人でも進められます。合うかどうかは無料体験で確かめられます。

無料体験すららの無料体験を見てみる

(すららの公式サイトに移動します。最新の内容は公式サイトで確認してください)

よくある質問

筆算に定規を使わないといけない決まりはありますか?

全国で同じ決まりがあるわけではなく、学校や先生の方針によって違います。学校で使うように言われていれば、家でもそれに合わせてください。

筆算の定規はいつから使いますか?

足し算・引き算の筆算を習う2年生ごろから、学校の指示で使い始めることが多いです。時期は学校によって違うので、持ち物の案内などを見てみてください。

筆算用定規は特別なものが必要ですか?

特別なものはいりません。筆箱に入る短い定規やものさしで十分です。透明で、裏に滑り止めがあるものだと使いやすいです。

繰り上がりの斜線も定規で引くのですか?

斜線は使い終わった数につける小さな印なので、手で引けば十分です。学校で別の決まりがあれば、それに合わせてください。

まとめ

この記事の要点
  • 筆算に定規を使うのは、線で区切りをはっきりさせ、読み間違いや位のずれを防ぐため
  • 線は「答えの線」と「区切りの線」に分けると、定規の使いどころが分かる
  • かけ算の2本目の線や、わり算の何段も続く線は、定規を使う意味が大きい
  • 定規を使うかどうか、いつから使うかは学校の方針に合わせる
  • 筆算用定規は、筆箱に入る短い透明な定規で十分
筆算ドットコム

筆算ドットコム 編集部

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