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子どもの筆算ノートを見ると、数字が斜めにずれていて、自分でも読めなくなっている。『答えは合っているはずなのに、どうして間違えるんだろう』と思ったことはありませんか。
結論から言うと、筆算ノートは「マス目の大きさ」「縦線があるか」「余白がとれるか」の3点で選び、1マスに数字を1つずつ書くだけで、位のずれによる計算ミスはぐっと減ります。
この記事では、ノートの選び方と、1問あたりのマスの使い方を見本つきで紹介します。
筆算ノートは「マス目・縦線・余白」の3点で選ぶ
筆算ノートで見るのは3つだけです。数字が1つずつ収まるマス目の大きさ、位をそろえる縦線、繰り上がりや確かめ算を書ける余白。この3つがそろえば、特別なノートでなくても大丈夫です。
『筆算用ノートって、専用のものを買わないといけないの?』と迷う方も多いですよね。
実は、筆算に向いているかどうかは、ノートの名前よりも中のつくりで決まります。マス目のある方眼ノートなら、ほとんどの場合そのまま使えます。
選ぶ時は、次の表のように3つの点を順番に見てみてください。
| 見る所 | 合っているサイン | 合っていないサイン |
|---|---|---|
| マス目の大きさ | 数字1つがマスの中に余裕をもって収まる | 数字がマスからはみ出す、または小さすぎて書きにくい |
| 縦線の有無 | 縦の線がはっきり見えて、位をそろえやすい | 横線だけで、数字が斜めにずれていく |
| 余白 | 繰り上がりの小さい数字や確かめ算を書くすき間がある | 問題と問題がくっついて、どこまでが1問か分からない |

マス目の大きさは「今の字の大きさ」に合わせる
マス目は、子どもが今書いている数字の大きさに合わせるのがいちばんです。
まだ字が大きい低学年なら、大きめのマス目のほうが書きやすいことが多いです。字が小さくまとまってきたら、少し小さいマス目にしても大丈夫です。
ここが大事なところです。マス目が小さすぎると、数字がはみ出して、となりの位とくっついてしまいます。
『大きいマスは子どもっぽいかな』と思うかもしれません。でも、筆算では見やすさが何より大切なんです。
縦線がはっきりしているか
筆算は、一の位どうし、十の位どうしを縦にそろえる計算です。
だから、縦の線がはっきり見えるノートほど、位がずれにくくなります。マス目が薄くて見えにくい時は、縦線が濃いものや、点線で区切りが分かるものを選んでみてください。
余白がとれるか
筆算では、問題の数字のほかにも書くものがあります。繰り上がりの小さい1、繰り下がりで直した数、わり算のひき算の途中などです。
1ページにぎっしり詰めて書くと、こうした数字を書く場所がなくなってしまいます。1問ごとに1行か2行あけられるくらいのページの広さがあると安心です。
学年や段階で変わる選び方の目安
どのくらいのマス目がいいかは、学年よりも、どの筆算を練習しているかで考えると選びやすくなります。
| 練習している筆算 | マス目 | 縦線 | 余白の取り方 |
|---|---|---|---|
| 2桁の足し算・引き算 | 大きめ | はっきりしたもの | 1問ごとに1行あける |
| 3桁・4桁の足し算・引き算 | 大きめから普通 | はっきりしたもの | 繰り上がり用に上を1マスあける |
| かけ算の筆算 | 普通 | あると楽 | 途中の答えが2段になるので下を広く |
| わり算の筆算 | 普通 | あると楽 | 下にどんどん伸びるので縦に広く |
習う学年は、学習指導要領(平成29年告示)では足し算・引き算の筆算が2年生から、かけ算の筆算が3年生、わり算の筆算が4年生です。教科書によって前後することがあります。
筆算ノートの書き方:1問あたりのマスの使い方の見本
筆算ノートの書き方の基本は「1マスに数字1つ」「記号にも1マス」「問題と問題の間は1マス以上あける」の3つです。これだけで、位が縦にきれいにそろいます。
『マス目のノートを買ったのに、結局ずれて書いている』ということ、ありますよね。
それは、マスの使い方が決まっていないからなんです。最初に1問だけ、親子で一緒にマスの使い方を確かめてみてください。
「数字は1マスに1つだけ入れるお約束にしようか」
「+の記号も、ちゃんと1マス使うんだね」
こんなふうに、ルールを子どもの口から言ってもらうと覚えやすくなります。
- 一番上の1マスは、繰り上がりの数を書くためにあけておく
- 上の数を、一の位が同じ縦の列にくるように1マス1つで書く
- 下の数の左に、+や−などの記号を1マス使って書く
- 下の数の下に、マスの線にそって横線を引く
- 答えも同じ列にそろえて書き、次の問題との間は1マス以上あける
足し算の見本 347+85
まずは足し算です。百の位、十の位、一の位を、それぞれ1つの縦の列にします。記号の+は、一番左の列に書きます。
| 記号のマス | 百の位 | 十の位 | 一の位 | |
|---|---|---|---|---|
| 繰り上がり | 1 | 1 | ||
| 上の数 | 3 | 4 | 7 | |
| 下の数 | + | 8 | 5 | |
| 答え | 4 | 3 | 2 |
一の位は 7+5=12 なので、2を書いて十の位に1を繰り上げます。十の位は 4+8=12 に1を足して13。3を書いて、百の位に1を繰り上げます。
百の位は 3 に繰り上がりの1を足して4。答えは 347+85=432 です。
85は2桁なので、百の位のマスはあけたままにします。桁の違う数を書く時に、左はしをそろえてしまうのがよくある間違いなんです。
引き算の見本 503−178
次は引き算です。0がある数から引く時は、繰り下がりで直した数を書くために、上の数の上にマスをあけておきます。
| 記号のマス | 百の位 | 十の位 | 一の位 | |
|---|---|---|---|---|
| 直した数 | 4 | 9 | 13 | |
| 上の数 | 5 | 0 | 3 | |
| 下の数 | − | 1 | 7 | 8 |
| 答え | 3 | 2 | 5 |
一の位は 3−8 ができないので、十の位から借ります。でも十の位は0なので、百の位から1を借りて十の位を10にします。
そこから一の位に1を貸すと、十の位は9、一の位は13になります。13−8=5、9−7=2、4−1=3 で、答えは 503−178=325 です。
直した数の「13」は2つの数字ですが、一の位のマスの上に小さく書けば大丈夫です。0から借りる時の考え方は引き算の筆算のやり方でくわしく紹介しています。
かけ算の筆算の枠の使い方 46×23
かけ算の筆算は、途中の答えが2段になります。そのぶん、縦に広くマスを使います。
| 記号のマス | 千の位 | 百の位 | 十の位 | 一の位 | |
|---|---|---|---|---|---|
| かけられる数 | 4 | 6 | |||
| かける数 | × | 2 | 3 | ||
| 46×3 | 1 | 3 | 8 | ||
| 46×2 | 9 | 2 | |||
| 答え | 1 | 0 | 5 | 8 |
1段目は 46×3=138 です。2段目は 46×2=92 で、これは十の位の2をかけているので、一つ左にずらして書きます。
最後に 138 と 920 を足して、答えは 46×23=1058 です。
2段目の一の位のマスをあけておくのが、かけ算の筆算の枠を使う時のポイントです。学校で一の位に0を書くように習っていれば、それに合わせてください。
割り算の筆算ノートの使い方 629÷3
わり算は、答えの商を割られる数の上に書き、下へ下へと計算が伸びていきます。割り算の筆算ノートでは、縦に何行も使うつもりで、問題の下を広くあけておきましょう。
| 手順 | すること | 式 | ノートに書く数 |
|---|---|---|---|
| 1 | 百の位に商をたてる | 6÷3=2 | 百の位の上に2 |
| 2 | かける・ひく | 2×3=6、6−6=0 | 6の下に6、その下に0 |
| 3 | 十の位の2をおろす | 2÷3 は商がたたない | 十の位の上に0 |
| 4 | 一の位の9をおろす | 29÷3=9 あまり2 | 一の位の上に9 |
| 5 | かける・ひく | 9×3=27、29−27=2 | 29の下に27、その下に2 |
答えは 629÷3=209 あまり2 です。確かめ算は 3×209+2=629 で、ちゃんと元の数に戻ります。
十の位に0を書き忘れると、29 のような答えになってしまいます。商のマスを1つずつ埋めていくと、この書き忘れに気づきやすくなります。
わり算の手順は割り算の筆算のやり方で、ひとつずつ説明しています。
筆算枠・筆算用紙・マス目プリントはどう使い分ける?
ふだんの宿題は方眼ノート、位がどうしてもずれる時期は筆算枠やマス目プリント、テスト前のまとめ練習は筆算用紙、と場面で使い分けると無理がありません。
ノート以外にも、筆算の練習に使えるものはいろいろあります。『どれを用意すればいいの?』と迷う方も多いはずです。
それぞれの向き・不向きを、次の表にまとめました。
| 道具 | どんなもの | 向いている場面 | 気をつけたい所 |
|---|---|---|---|
| 方眼ノート | 全体がマス目のノート | 毎日の宿題や練習 | 1問のマスの使い方を最初に決めておく |
| 筆算用ノート | 筆算の形の枠が印刷されたノート | 位をそろえる練習を始めたころ | 枠に頼りすぎると、普通のノートで書けなくなることも |
| 筆算枠・筆算マス | 位ごとの区切りがある枠 | 位がずれるミスが多い時期 | 慣れてきたら少しずつ外していく |
| 筆算マス目プリント | マス目だけを印刷した紙 | 同じ形の問題をまとめて練習する時 | 問題を書き写す時に位をずらさない |
| 筆算用紙 | 計算用の白い紙や罫線の紙 | テストの見直しや、たくさん解きたい時 | マスがない分、位をそろえる意識が必要 |

筆算枠は「補助輪」と考える
筆算枠は、位ごとに区切りがあるので、数字を入れる場所が迷いません。位がずれて答えが合わない時期には、とても心強い道具です。
ただ、学校のテストやノートは、ふつうのマス目や白い紙のこともあります。自転車の補助輪のように、慣れてきたら少しずつ外していくイメージで使ってみてください。
筆算テンプレートを自分で作る時
家にあるものでも、筆算テンプレートは作れます。方眼ノートに鉛筆で枠を何問分か書いておくだけでも、立派な練習用紙になります。
パソコンの表計算ソフトで、マスを罫線で区切って印刷する方法もあります。マス目の大きさを子どもの字に合わせて変えられるのがよいところです。
筆算ノートを無料で用意したい時は、方眼ノートに手で枠を書く方法や、自分で作ったマス目の紙を印刷する方法があります。問題つきの紙を使う時の選び方は、筆算プリント・問題の選び方で紹介しています。
筆算マス目プリントは「書き写し」に注意
マス目プリントに問題を書き写す時は、写す時点で位がずれていないか見ておきましょう。
写し間違いは、計算の力とは関係のないミスです。それでも答えは合わなくなるので、子どもが落ちこんでしまうこともあります。
計算ミスはノートの使い方で減らせる
計算ミスの多くは、計算そのものより「書き方」で起きています。位のずれ、繰り上がりの書き忘れ、数字の読み間違いは、ノートの使い方を少し変えるだけで減らせます。
『うちの子、計算は分かっているのに、よくミスをするんです』という声はよく聞きます。
実は、ミスの中身を見てみると、書き方の工夫で防げるものがかなり多いんです。
- 一の位どうしが同じ縦の列にそろっているかを確かめる
- 繰り上がりの数を、決めた場所に小さく書いているかを見る
- 使い終わった繰り上がりの数に、斜線を引いて印をつける
- 6と0、1と7、4と9など、似た数字を区別できるように書く
- 答えの線を、マスの線にそってまっすぐ引く
- 問題と問題の間を、1マス以上あけている
数字の書き方をそろえる
ミスの中には、自分の書いた数字を読み間違えているものもあります。6と0、1と7、4と9は、急いで書くと見分けにくくなりやすい数字です。
例えば、こんなふうに声をかけてみてください。
「この6、0にも見えちゃうね。上のところを少し長くしてみようか」
「あ、ほんとだ。こうしたら分かるね」
字のきれいさを注意するのではなく、自分が読み間違えないための書き方として伝えるのがコツです。
線はまっすぐ引けば道具は自由
筆算の答えの線は、位の区切りを分かりやすくするためのものです。マス目の線にそって引くと、ノートでもまっすぐ引きやすくなります。
学校で定規を使うように言われていれば、それに合わせてください。線と定規の話は筆算に定規を使うのはなぜ?でまとめています。
消しゴムは「全部消す」が基本
途中で間違えた時、一部だけを消して書き直すと、前の数字が残って読み間違えることがあります。
間違えた所は、その段をまとめて消して書き直してみてください。マス目のノートなら、書き直しても位はずれにくいです。
- 1ページに問題を詰めこみすぎて、繰り上がりを書く場所がない
- 前の問題の数字と、次の問題の数字が縦につながってしまう
- 消し残しの数字を、新しい数字と読み間違える
つまずきやすい所をもっと知りたい方は、筆算が苦手な子のつまずきと計算ミスを減らすコツもあわせて読んでみてください。
よくある相談:筆算ノートの書き方Q&A
ここでは、筆算ノートについてよく見かける相談を3つ取り上げて、編集部の考えをお伝えします。
| よくある相談 | 答えのポイント |
|---|---|
| 方眼ノートに筆算を書くのが難しい | 1マス1数字と、記号用の1マスを決める |
| 問題集を解くノートで、筆算のスペースを作るべき? | 問題の横に筆算の場所を決めておく |
| 筆算はノートのどこに書けばいい? | 式のすぐ横か下。離れた所に書かない |
方眼ノートに筆算を書くのが難しい
算数ドリルを方眼ノートに写して解く時、筆算がうまく書けないという相談はよく見かけます。
結論から言うと、まずは「1マスに数字1つ」と「記号は左の1マス」の2つだけ決めてみてください。
それでもずれる時は、上の数を書く前に、一の位の列に鉛筆で小さく印をつけておくと、そこを目印にそろえられます。
問題集を解くノートで、筆算のスペースは作る?
『ノートが窮屈だと言われたけれど、筆算の場所まで取るともったいない』と感じる方もいますよね。
ただ、筆算のスペースを削ると、見直しの時に何をどう計算したのか追えなくなります。
おすすめは、ページを縦に2つに分けて、左に式と答え、右に筆算を書く使い方です。どこで間違えたかがすぐ分かり、直しも早くなります。
筆算はノートのどこに書けばいい?
筆算をノートの端や別のページに書くと、どの問題の筆算だったか分からなくなりがちです。
筆算は、その問題の式のすぐ横か、すぐ下に書くのが見直しやすい書き方です。学校で決まった書き方があれば、そちらを優先してください。
中学生や高校生になると、ノートの余白に小さく筆算を書くことも増えます。それでも「どの問題の計算か分かる所に書く」という考え方は同じです。
家で筆算を練習するなら、ノートと一緒に考えたいこと
ノートは「書き方」を整える道具です。そのうえで、どんな問題を、どの順番で練習するかを決めておくと、家での練習が続けやすくなります。
ノートが整うと、次に気になるのは「何を練習させるか」ではないでしょうか。
『プリントを探して印刷して、丸つけして…』と、保護者のほうが疲れてしまうこともありますよね。
家での練習方法をくらべてみる
家での筆算の練習には、いくつかの方法があります。
| 練習方法 | よいところ | 気になるところ |
|---|---|---|
| ノートに問題を書き写す | 道具が少なくて始めやすい | 問題選びと丸つけを家の人がする |
| マス目プリントや問題つきの紙 | 同じ形の問題をまとめて練習できる | 用意と印刷に手間がかかる |
| パソコンやタブレットの教材 | ヒントや解説を見ながら進められる | 端末や環境を用意する必要がある |
教科書に合わせて練習したい時
学校の進み方に合わせて練習したいなら、教科書準拠の教材という選び方もあります。
天神(株式会社タオ)の小学生版は、教科書準拠のパソコン教材です。公式サイトでは、算数の問題にヒントや解説があり、プリントして紙でも解けると案内されています。
パソコンはWindows 11搭載のものが必要で、Macやタブレットには対応していないと公式サイトに書かれています。
画面で解くだけでなく、紙に印刷してノートと同じように筆算を書けるので、今回のマスの使い方もそのまま生かせます。
合うかどうかは、資料を取り寄せて、無料体験で家のパソコンと子どものやり方に合うか確かめてみてください。資料請求をした人は、自宅に届く教材を通常4日間ためせると案内されています。
家庭学習教材
教科書に合わせた問題で、家での練習を続けてみる
天神は、教科書準拠で一問一答のパソコン教材です。ほぼすべての問題にヒントと解説があり、プリントして紙で解くこともできます。資料を請求した人は無料体験も申し込めます。
資料請求無料天神の資料を請求してみる(天神の公式サイトに移動します。最新の内容は公式サイトで確認してください)
ほかの教材とのちがいや選び方は、筆算を家庭学習教材で練習するならでまとめています。
よくある質問
筆算ノートは専用のものを買ったほうがいいですか?
専用でなくても大丈夫です。マス目があり、縦線が見やすく、1問ごとに余白をとれる方眼ノートなら、筆算ノートとして十分に使えます。位がずれやすい時期だけ、筆算枠つきのものを使う方法もあります。
マス目の大きさはどう選べばいいですか?
子どもが今書いている数字が、マスの中に余裕をもって収まる大きさを選んでみてください。はみ出す時は大きめに、字が小さくまとまってきたら少し小さめにしても大丈夫です。
繰り上がりの数はノートのどこに書きますか?
書く場所は学校や教科書によって違うことがあります。学校で習った場所があればそれに合わせ、家では毎回同じ場所に書くように決めておくと、足し忘れが減ります。
割り算の筆算ノートで気をつけることは?
わり算は下へ計算が伸びていくので、問題の下を広くあけておきましょう。商は割られる数の位の上に1マスずつ書き、商がたたない位には0を書きます。
まとめ
- 筆算ノートは「マス目の大きさ・縦線・余白」の3点で選ぶ
- 1マスに数字1つ、記号にも1マス、問題の間は1マス以上あける
- かけ算は途中の答えが2段、わり算は下に伸びるので縦に広く使う
- 筆算枠やマス目プリントは、位がずれる時期の補助として使う
- 繰り上がりの書き場所や線の引き方は、学校の書き方に合わせる





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